019horror0523_TP_V

うちの実家はものすごい山にあって、近所に家なんてなかった。
 
家のすぐ横には猟師が登る用の小さな小道があって 
小さい頃はそこを通る猟師に手を振ったりしてた。

確か大晦日の日、テレビ見てたら母親が 

「今、小道に誰か来たね。」 

と、ボソっと言った。

こんな夜中(12時とか)に猟師来るはずねーじゃんと姉と言うと 

「いや、来てるよ。呼んでるよ。」 

と、なおも言う 

「誰を呼んでるんだよ。聞こえねーよ。」 

と、返すと母親が 

「アンタだよ!」 

と、大声出したんでチビリそうになった 

母親がしつこく 

「誰か来た。困った。どうしよどうしよ」 

とブツブツ言うんで、姉と縁側の窓から覗いて見た 
そしたら、暗闇の中、小道の入り口のとこに 
黄色い浴衣みたいのを着た頭のでかい女の人がいた。
 
見た瞬間、姉と悲鳴をあげながら母親のいる茶の間まで戻ったら 
母親はコタツでコーヒー入れながら 

「ね、いたでしょ?パパとお婆ちゃんには内緒ね」 

って言った。
 
そのあと、あれは何なのか問い詰めたけど教えてくんなかった。
 
高校卒業するまで、夜は小道をみないように過ごしたし 
いまだに大晦日を実家で過ごす時はビクビクしている。