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わたしの父は多少霊感があるそうです。 

父曰く、「見えると行っても、何を訴えているかなんて全くわからないし、もちろん祓うことも出来ない。害がありそうか、なさそうかくらいしか感じることが出来ない」とのこと。 
 
そのため、何かを見てしまっても周りの人間に話すことは滅多にありません。

話したところで周りを怯えさせるだけで何も出来ないから、と。 
 
父の霊感の真偽のほどは定かではありませんが、家族は皆なんとなく信じています。
 
わたしの家族は夏になると毎年恒例で海に旅行をしていたのですが、その年も静岡の海に何泊かしました。 
 
旅館に1泊して翌朝、海に向かう途中の車内で父が「あの旅館はもう泊まらない。今夜は違うところに泊まろう」と言い出しました。 
 
「なんで?」と聞いても、「あまり良い感じの旅館でないから」としか言いません。 

そんな話をしていたら母が急に「そう言えば昨夜、白い影を見たの」と言い出しました。 
 
母はとっても天然な人なのですが、その時は寝ぼけも手伝って普通の「影」だと思ったと言います。 
 
「でも、今考えれば影って黒いよね。あの時は何故か不思議に思わなかったけど白かった」と怯え出しました。 
 
すると父が「実は昨夜、俺も白い影を見たんだ。着物のような着衣の白い影にお腹の上に乗られて苦しかった。すごく嫌な感じがするから、だから今夜はあそこに泊まりたくない」と、ようやく話だしました。 

まだ小学生だったわたしは、特に怖いとも思わず「へ~そうなんだぁ。」くらいの気持ちで、それより早く海に行きたい!と思っていたのを覚えています。

海に着いて、どのくらい経った頃かは忘れました。 
 
一人っ子だったわたしは、両親がいるパラソルから少しはなれた場所で一人砂遊びをしていました。 
 
そんなに深く掘った覚えはありません。 
 
小学生が簡単に掘れる深さのところに何か埋まっていました。
 
「これ、なんだろう?」と好奇心をかきたてられ、引っ張りだしてみると木で出来た何か、です。 
 
どこかで見た覚えがある形… 

仏壇に置いてある木の板、位牌でした。 
 
自宅の仏壇にあるのとは違い、黒く塗装?されておらず木目のまま。 
 
戒名も書かれていない真っ新な状態。 
 
汚れも欠けもなく、新品と言った感じでした。 
 
子供ながらに、仏壇にあるものが砂浜から出てきたことが不気味でした。 
 
両親に報告すると、元あった場所に戻しなさいと言われ、もう一度砂の中に埋めました。 

これで以上です。 
 
その後、東京に帰ってから念のために家族でお祓いに行きました。
 
それに関して、何かに見舞われたということもありません。 

でも今だに不思議です. 
 
海の砂浜に新品未使用でキレイな位牌が埋まっていたのは何故なのか…